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2017年01月31日

「ザ・ビートルズ」(中)

「ザ・ビートルズ」(中)

B面に移ろう。
①「マーサ・マイ・ディア」(1968年10月)☆☆
ポールが書き、楽器も全てポールが一人で演奏している。ベーストラックでピアノを弾き、ボーカルを入れ、手拍子、ベース、ギターを重ねて行いった。
“マーサ”はポールが長年飼っていたシープドッグ。ウィングスでの“ジェット”はその子供である。

②「アイム・ソー・タイアード」(1968年10月)☆☆
ジョンがインドでの瞑想で夜眠れなくなった時のことを歌っている。また妻のシンシアを棄ててヨーコを取るかどうか悩んでいた時期でもある。
曲はビートルズサウンドとして良くまとまっていると思う。

③「ブラックバード」(1968年6月)☆☆
ポールの独奏だが、2015年の武道館公演でも演奏された、彼の傑作のひとつ。
アメリカで人権問題で苦しんでいた黒人女性を励ますため、ブラックバードを擬人化している。

④「ピッギーズ」(1968年9月)☆☆
ジョージが人間を豚に見立てて皮肉っている。ハープシコードはジョージ・マーティンの助手クリス・トーマス。ジョージの曲は各面に1曲ずつ入っているが、これは今ひとつピンとこない。

⑤「ロッキー・ラックーン」(1968年8月)☆☆
ポールが書いたウエスタンのパロディー。ホンキートンクピアノはジョージ・マーティン。ジョンがビートルズ最後のハーモニカを吹いている。

⑥「ドント・パス・ミー・バイ」(1968年6月)☆☆
リンゴ初めての自作曲。彼が弾くピアノとドラムスが、いかにも彼らしいたどたどしさを醸し出す。フィドルはジャズマンのジャック・ファロン。ジョージは参加していない。

⑦「ホワイ・ドント・ウィ・ドゥ・イット・イン・ザ・ロード」(1968年10月)☆☆
ポールが書いた全アルバム中最も過激な作品。インドで猿が交尾している場面を見て考えついたと言われている。ドラムス以外は全てポールが演奏している。

⑧「アイ・ウィル」(1968年9月)☆☆
前曲とは対照的なポールの曲。ポールはギターとマウスベース、リンゴはドラムス、ジョンが何かを叩いている。ジョージは不参加。

⑨「ジュリア」(1968年10月)☆☆
ジョンのビ-トルズキャリア唯一のソロ。ポールの「ブラックバード」と並ぶソロの傑作である。

続けてC面に進む。
①「バースデイ」(1968年9月)☆☆
アルバム2枚目の最初の曲はポールのハッピーで軽快な曲。詩はジョンも手伝った。
ポールのピアノとリンゴのドラムス以外は、誰がギターで誰がベースを弾いたか諸説ある。
バックコーラスはパティとヨーコ。

②「ヤー・ブルース」(1968年8月)☆☆
ジョンがインドで瞑想中に自殺したくなった気分を歌っている。ヘビーなサウンドに、ジョンの腹の底から絞り出すような叫びが素晴らしい。後半のボーカル抜き(実際は微かに聞こえるが)の部分もユニーク。
トロントR.R.コンサート(エリック・クラプトンG、キース・リチャーズB、ミッチ・ミッチェルDsを従えた)でのパフォーマンスも秀逸。

③「マザー・ネイチャーズ・サン」(1968年8月)☆☆
ポールがインドでマハリシの講話を元に書いた。ブラス以外は全てポールが演奏している。

ー「ザ・ビートルズ」(下)に続くー


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