2016年12月25日
「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」(下)

SGT~B面を続けよう。
④「グッド・モーニング・グッド・モーニング」(1967年2月)☆☆
ジョンが朝のテレビCMを聴いて曲想を得たという。
ブラスは「サウンズ・イン・コーポレイテッド」。迫力ある間奏のギターはポール。
タックスマン同様当時はジョージがリードギターを弾いているものとばかり思っていた。
⑤「サージェント・ペパーズ・ロンリーハーツ・クラブ・バンド(リプライズ)」(1967年4月)☆☆
ポールが企画した「ペパー軍曹率いるバンドのライブ演奏」のエンディング。
ここでもまたポールが力強いギターを弾いている。
⑥「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」(1967年2月)☆☆
ペパー軍曹のバンド、アンコールはジョンの「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」。中間の「起きて、バスに飛び乗る~」の部分はポールの小品を挟み込んだ。
このLP全曲中最もサイケデリック、つまりマリファナの匂いがする作品だ。特にラスト、オーケストラが徐々に音を上げていき、ピアノの轟音で終わる、と思ったら暫らく空白の後、4人の悪ふざけを延々と続ける。CDはフェードアウトするが、オートリターン機構のないレコードプレーヤーは永久に続く。
冒頭でも紹介したが、SGT~が最高のロック・ポップアルバムであることは疑問の余地はない。
しかし私好みの作品ではない。現在での評価は、13枚の公式アルバム中9番目位。ポール主導のコンセプトアルバムというのが、今となっては少々鼻に衝く。
「ビートルズ全曲解説」の著者ティム・ライリーもその中でこう記している。
「『サージェント・ペパー・・・』がポップの最も重要なアルバムであることは認めても、ビートルズの最高のアルバムでないのは、多くの批評家が一様に認めているところである。(中略)このアルバムはビートルズのモナリザなのである。『リボルヴァー』は各曲がしっかりとしているだけに『サージェント・ペパー・・・』よりも作品的に優れている。いくら形式上、創作上の進歩が『サージェント・ペパー・・・』にはあっても・・・。」
今回の画像は「SGT~」リマスター盤のブックレット裏面を借用。
Posted by 丈二 at 17:25│Comments(0)
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